IT

ITとは?

Poloです。
これから、ITに関するお役立ちトピックを、たくさん&分かりやすく投稿していきたいです。

さて、第一稿は「IT」についてです。
“IT業界”, “ITベンチャー”, “IT人材”, 等々…
巷で言う「IT」とは、つまり、何でしょうか?

ITの誕生(1958年)

IT(Information Technology)が、初めて今日的な意味で使われたのは、1958年でした。
Harold J. Leavitt と Thomas L. Whisler が、ハーバード・ビジネス・レビューに寄稿した論文によると、「ITとは以下の3つの特徴を持つ技術である」と定義されています。

  • コンピュータによって大量の情報を高速に処理
  • 統計的かつ機械的なメソッドを適用
  • プログラムによる高レベルのシミュレーションを実行

当時の世界では、一部の大企業や政府組織を除いて、一般ユーザーは勿論、経営者にも、まだまだコンピュータは認知されていませんでした。

このような状況下で、「コンピュータによる情報処理 = IT」と言語化したことは、とても画期的だったと思います。

ITの普及(1960-90年代)

その後のコンピュータの進歩について、こちらの書籍などを参考に、ざっくりまとめてみました。

【1960年代】
1964年に、IBM社が巨費を投じて開発した「IBM System/360」を発表した。演算素子は集積回路(IC)により構成(第3世代)。メインフレーム(汎用コンピュータ)と呼ばれた。OSはハードウェアと一体であり、各メーカーがそれぞれ独自で開発した。また、データを一元管理するための仕組みが、研究され始める。

【1970年代】
集積回路が進化(第3.5世代)する一方、1971年、インテル社は世界初のマイクロプロセッサ「i4004」を発表(第4世代)。1974年に、後継の「i8800」が世界初のパソコン「Altair8800」に搭載された。これに触発されて、Apple社は、1977年に「Apple II」を発売した。その一方で、「UNIX」が高水準言語に書き直され、異なるハードウェア間で動作できるように、改良が繰り返された。また、DBMS(データベース管理システム)の開発・商用化が進められた。

【1980年代】
1981年、IBM社は、同社初の16ビットPC「IBM PC」を発売し、世界的なパソコンブームに火を点けた。このOSを納入したマイクロソフト社は、「MS-DOS」として他のメーカーにもOEM提供することで、世界のパソコンOS市場を独占した。さらに、パソコン用のDBMSが登場した。

【1990年代】
16ビットから32ビットへの移行が進む。1989年に、東芝が世界初のノート型PCを発売。一方、1991年には、Linus Torvalds らによって、オープンソースのUNIX系OS「Linux」がリリースされた。

また、コンピュータの進歩に伴って、ITは日本社会で段々と影響力を増していきます。
(※参考: 経営とITの関係の歴史的変遷; Industrial Automation; など)

【1960年代】
電子計算機」と呼ばれ、国鉄、銀行、証券会社、電力会社など、一部の大企業において、技術者によって運用されていた。おもに、給与計算、売上計算、経理などの定型的な業務が、自動化の対象となった。60年代後半には、さらに進んで、コンピュータを「MIS(経営情報システム)」として経営分析に活用すべき、という機運が高まった。

【1970年代】
TSS(タイムシェアリング方式)」 – 借り受けた端末機から通信回線で計算センターのメインフレームへ接続して利用する – により、多くの経営者やユーザー部門が、直接コンピュータに触れられるようになった。また、生産の現場では、PLCの登場により、生産工程の「オートメーション」が始まった。

【1980年代】
ファクシミリ・コピー機・ワープロ専用機(※80年代後期にはパソコンへ置き換え)をオフィスに導入して、オフィス業務を自動化する「OA(オフイス・オートメーション)」が流行した。一方、アメリカン航空社の座席予約システムのように、競争優位の獲得のための「SIS(戦略的情報システム)」としてのITの活用が、注目された。

【1990年代】
アメリカでは、1980年代末から1990年代初めにかけて、すでにインターネットの一般利用が進んでいたが、日本では、1995年の「Windows 95」のリリースや、1998年の「iMac」の発売をきっかけにして、徐々に一般利用が広まる。また、多くの企業で、メインフレームから汎用サーバー(オープン系サーバー)への置き換え(ダウンサイジング)や、「ERPパッケージ」の導入が、急速に進められた。

IT革命(2000年)以後

情報技術が、ビジネスや生活に浸透していく中、「IT」という単語そのものは、日本社会ではまだ一般的ではありませんでした。
しかし、2000年に、当時の経済審議会(現・経済財政諮問会議)が「IT革命」と銘打った政策提言をとりまとめ、時の首相が、それを「イット革命」と読んだとか読まなかったとかで、大きな話題に。
そして、「IT革命」が2000年の流行語大賞を受賞したことで、「IT」という単語は、日本社会で市民権を得ました。

これに対して、「ICT(Information and Communication Technology)」という「IT」に似た単語が、教育分野やネットワーク技術を強調する場面で使われ始めてから、じわじわと勢力を拡大し、今や「IT」に取って代わりつつあるらしいです。(私は、現場でまだ聞いたことがないですね…)

その後は、”仮想化”, “BCP”, “クラウド”, “ビッグデータ”, “SNS”, “暗号通貨”, “FinTech”, “IoT”, “AI”, “RPA”など、ITに関する数々のバズワードが、ビジネス界を賑わせてきました。
現在(2022年)は、「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」が、全盛ではないでしょうか?

まとめ

「ITを生かしたプロダクト・サービスは何か?」と聞かれると、”Play Station”, “スマートフォン”, “カーナビ”, “Suica”, “ネットバンキング”, ”Google検索”, “Excel”, “Amazon Prime”, “Sales Force”, ”Instagram”, …等々、たくさん思い浮かぶんじゃないかなと思います。
これらに共通するのは、コンピュータが動力源として無くてはならない、ということです

そういう意味では、「ITとはコンピュータによる情報処理である」とした当初の定義は、現在でも十分に当てはまると思います。

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Polo
ITプロフェッショナルを志向する一介のシステムエンジニア